今日も英語脳で英語を読む練習をしていきましょう!
一日一文“英語脳”で読む英語上達法
2022年4月1日(金)号
VOL.4742
本日の例文
KYODO NEWSより。強制不妊手術に対する損賠賠償裁判のニュースより引用です。
Overturning a lower court decision, the Tokyo High Court found the 1948 law unconstitutional and awarded 15 million yen ($128,000) in damages to the 78-year-old plaintiff, who uses the pseudonym Saburo Kita. The Tokyo resident had demanded 30 million yen.
今日の予習
□overturn
音声
オウ・ヴァー・[タ]ーン
~をひっくり返す、~を転覆させる
■lower court
下級裁判所
■lower court decision
一審判決
■the Tokyo High Court
東京高裁、東京高等裁判所
■find ~ unconstitutional
~が違憲であると見なす
□unconstitutional
音声
アン・コン・スティ・[テュ]ー・ショ・ナォ
憲法に反する、違憲の
□award ~ in damages to …
音声
~を…に賠償金として支払うことを裁定する
■in damages
賠償金として
□plaintiff
音声
プ[レ]イン・ティフ
原告、提訴人
□pseudonym
音声
[ス]ー・ド・ニム
偽名、仮名
□resident
音声
[レ]・ズィ・デントゥ
居住者、住人
□demand
音声
ディ・[マ]ンドゥ
~を要求する、~を求める
※
引用元:Japan court awards damages over forced sterilization in 2nd case
Overturning a lower court decision, the Tokyo High Court found the 1948 law unconstitutional and awarded 15 million yen ($128,000) in damages to the 78-year-old plaintiff, who uses the pseudonym Saburo Kita. The Tokyo resident had demanded 30 million yen.
で「第一審の判決を覆して、東京高裁はその1948年の法律を違憲とみなし、その78歳の原告に賠償金1500万円を与えること命じた。その男性は北三郎と偽名を使っている。東京在住のその原告男性は、当初3000万円を要求していた。」という意味になります。
旧優生保護法をめぐる裁判に関する記事ですね。
Overturning a lower court decision, で「第一審の判決を覆して」です。
lower court decision で「下級裁判所の判決」です。
lower court で「下級裁判所」です。higher court で「上級裁判所」となります。
下級裁判所で「第一審」が出て、それを元に上級裁場所に「上告(appeal)」して「第二審」が出るという流れです。
the Tokyo High Court found the 1948 law unconstitutional で「東京高裁はその1948年の法律を違憲とみなした」です。
Tokyo High Court はキャピタライズされていることで分かる通り固有名詞で「東京高等裁判所」です。
固有名詞には the をつける場合とつけない場合があります。
以下の記事がとても参考になりました。
参考:定冠詞、the を必要とする(固有)名詞と、しないもの。|Just Follow Your Heart !
https://powerbeat8.exblog.jp/27959907/
find ~ … の形で「~を…だと見なす」です。
find は「~を見つける」という意味でおなじみですが、「~であると見出す、~だと分かる」という意味にもなります。
the 1948 law で「その1948年の法律」が、unconstitutional「違憲である」とみなす、ということです。
the 1948 law は記事中で前述されている「優生保護法(eugenics protection law)」のことを指しています。
unconstitutional で「違憲な」という意味の形容詞です。
constitution コン・スティ・[テュ]ー・ションで「憲法」ですね。
and 「そして、また」
awarded 15 million yen ($128,000) in damages to the 78-year-old plaintiff で「1500万円の賠償金を78歳の原告に支払うよう命じた」です。
award アワードゥは「賞金などを与える」という意味でおなじみですが、裁判系の文脈では「(裁判で賠償金の支払いを)裁定する」という意味になります。
例:awarded the woman damages of $15,000「その女性に15,000ドルの賠償金を与える判決を下した」
damages はここでは「賠償金」という意味になります。
$__ in damages の形で「賠償金__ドル」という意味が作れます。
plaintiff は「原告(人)」です。裁判を起こした人のことです。
対して「被告(人)」は、defendant ディ[フェ]ンダントゥとなります。
who uses the pseudonym Saburo Kita. で「(その78歳の原告は)北三郎という偽名を使っている」です。
誹謗中傷などを避けてのことでしょうか。本名は伏せているということですね。
The Tokyo resident had demanded 30 million yen. で「その東京在住の原告人は、3000万円を求めていた」です。
The Tokyo resident は直訳すれば「その東京の住人」ですが、the 78-year-old plaintiff の彼をさらに言い換えたもので、住んでいる場所を明示しています。
had demanded で過去分詞形の大過去で、「当初は~を求めていた」という意味になります。
それではまず文節に分けて日本語に訳し内容を理解して下さい。
Overturning a lower court decision,
下級裁判所での第一審を覆して
the Tokyo High Court
東京高裁は
found
~を…だと見なした
the 1948 law
その1948年の法律を
unconstitutional
違憲であると
and awarded
そして~を支払うことを裁定した
15 million yen ($128,000) in damages
賠償金1500万円を
to the 78-year-old plaintiff,
その78歳の原告人に
who uses the pseudonym Saburo Kita.
その彼は北三郎と仮名を使用している
The Tokyo resident
その東京在住の原告は
had demanded 30 million yen.
当初3000万円を要求していた
今度は「頭の中で」一行ずつ日本語に訳しながら…
Overturning a lower court decision,
the Tokyo High Court
found
the 1948 law
unconstitutional
and awarded
15 million yen ($128,000) in damages
to the 78-year-old plaintiff,
who uses the pseudonym Saburo Kita.
The Tokyo resident
had demanded 30 million yen.
次はいちいち日本語に訳さずに読んでみましょう。
Overturning a lower court decision,
the Tokyo High Court
found
the 1948 law
unconstitutional
and awarded
15 million yen ($128,000) in damages
to the 78-year-old plaintiff,
who uses the pseudonym Saburo Kita.
The Tokyo resident
had demanded 30 million yen.
では最後に日本語に訳さずにこの文章の情景を思い浮かべられるようになるまで繰り返し読んでみてください。目を閉じて暗唱できるようになったら完璧です。
Overturning a lower court decision,
the Tokyo High Court
found
the 1948 law
unconstitutional
and awarded
15 million yen ($128,000) in damages
to the 78-year-old plaintiff,
who uses the pseudonym Saburo Kita.
The Tokyo resident
had demanded 30 million yen.
Good job!
英語脳で読めましたね。今日も一歩、あなたはネイティブスピーカーに近づきました。おめでとう!
復習:日本語から英語を思い出してみましょう。
下級裁判所での第一審を覆して
東京高裁は
~を…だと見なした
その1948年の法律を
違憲であると
そして~を支払うことを裁定した
賠償金1500万円を
その78歳の原告人に
その彼は北三郎と仮名を使用している
その東京在住の原告は
当初3000万円を要求していた
今日のつぶやき
今日の学習メモ
★多読:
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★スピーキング・リスニング:
Elevate – Brain Training
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英検1級過去問リスニング
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メルマガ発行
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★その他:
初めて出会った言葉
Presiding Judge「裁判長」
state compensation「国家賠償」
statute of limitations「出訴期限法、消滅時効」
forced sterilization「強制的な不妊手術」
contravene コントゥラ[ヴィ]ン「~と矛盾する、~に違反する」
eugenics protection law「優生保護法」
lump-sum payment「一括払い」
毎日の継続が第一です。
それではまた明日!
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編集:こばやし
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いつも大変お世話になります。
法律についてはあまり詳しくないのですが、
appeal のご説明に疑問をもちましたので、連絡します。
下級裁判所で「第一審」が出て、それを元に上級裁場所に「上告(appeal)」して「第二審」
が出るという流れです。
とありましたが、appeal は「上訴」とした方がいいのではないでしょうか?
日本の場合は三審制で、
一審で不服の場合 appeal 「控訴」し、二審で不服の場合 appeal 「上告」するわけです。
上級裁判所に不服の申し立てをするのですから、「上訴」としたほうが良いと思います。
以上、用件のみにて失礼します。