【誤訳】英語脳メルマガ 第04755号 For the saddest epitaph which can be の意味は?

https://picryl.com/media/justice-george-sutherland-of-supreme-court

この回のメルマガに誤訳があることが判明しました。
修正版はこちらです。

すでに読んでしまったメルマガ読者の方、大変申し訳ございませんでした。
正しい訳の方を確認してください。
経緯についてはこちらのコメント欄をご覧ください。

今日も英語脳で英語を読む練習をしていきましょう!

一日一文“英語脳”で読む英語上達法
2022年4月14日(木)号
VOL.4755

本日の例文

元アメリカ連邦最高裁判所判事であるジョージ・サザーランドの言葉です。

For the saddest epitaph which can be carved in memory of a vanished freedom is that it was lost because its possessors failed to stretch forth a saving hand while there was still time.

今日の予習

epitaph
音声
[エ]・ピ・タフ
墓碑銘、碑文

carve
音声
[カ]ーヴ
~を彫る、刻む、彫刻する

in memory of ~
を追悼して、~の記憶として

vanish
音声
[ヴァ]・ニシュ
消えてなくなる、消滅する

possessor
音声
ポ・[ゼ]・サー
所有者、持ち主

fail to ~
~しない、~しそこなう

stretch forth ~
~を差し伸べる

saving hand
救いの手


引用元:George Sutherland- Brainy Quote

For the saddest epitaph which can be carved in memory of a vanished freedom is that it was lost because its possessors failed to stretch forth a saving hand while there was still time.
で「消え去った自由を追悼し墓に刻む碑文の中で最高に悲しいものがあるとしたらこんな具合だ。『その自由の持ち主がまだ間に合うのに救いの手を差し伸べなかったせいでこの自由は失われた。』」という意味になります。

For the saddest epitaph で「最も悲しい碑文としては」という意味になります。
for ~ は「~として、~のために」です。
epitaph [エ]ピタフは「碑文、墓碑銘」という意味の名詞です。墓石に彫り付けた詩のようなものを言います。
どんな碑文かというと
(which) can be carved in memory of a vanished freedom で「刻まれうる、消滅した自由の追悼に」です。
can the saddest に対応して「刻まれ”うる”中でも最高に悲しい~」という意味になっています。
carve カーヴは「~を刻む、~を彫刻する」です。
in memory of ~ で「~の記念に、~の追悼として」という意味のコロケーションです。
例:gathering in memory of ~「~を偲ぶ会」、ceremony in memory of the deceased「故人を悼む式(追悼式)」
a vanished freedom で「消滅した自由、死滅した自由」です。
ここでは freedom を擬人化(anthropomorphism)して表現しています。

is that ~ で「~はということだ、~というものだ」です。
is の後に名詞節をつくる that節がつながる文型です。

ここでちょっと違和感を感じるのは、主語であるはずの部分に前置詞 for ~ が付いている点です。
実はこれは倒置文で、for ~ 部分が補語で、本当の主語は that節 になっています。
強調や、主語が重すぎる場合によく使われる手法です。
元の形は、that節 is for ~. です。
前置が文頭に来るタイプの倒置では、他にも
Among ~ is … や、Of ~ is … などもよくみられます。
例:Among them is a Japanese financial institution.「それらの中には、日本の金融機関も含まれる。」
例:On the table were flowers.「その机の上には、花があった。」

that ~ で「~ということ、~というもの」
つまり、碑文の内容はこうだ、ということです。
(that) it was lost because ~ で「それは失われた、~なので」です。
it a vanished freedom を指しています。
~したために、その自由は失われてしまった、ということです。

because its possessors failed to ~ で「その持ち主たちが~しなかったので」です。
its possessorsits freedom を指して「その自由の持ち主たち」です。
possessor は「所有者、持ち主」です。
動詞形は possess ポ・[ゼ]ス「~を所有する、~を有する」です。
何をしなかったのかというと、
(failed to) stretch forth a saving hand で「救いの手を差し伸べ(なかった)」です。
stretch forth ~ で「~を差し伸べる」という意味の言い回しです。
forth は副詞で「前へ、前方へ」という意味です。
while there was still time. で「まだ時間があるのに」です。
while ~ は「~の間は、~する一方で」という意味でも良く使われますが、ここでは「~なのに、~であるにもかかわらず」という逆説的な意味になっています。

それではまず文節に分けて日本語に訳し内容を理解して下さい。

For the saddest epitaph
最も悲しい碑文として

which can be carved
刻まれうる

in memory of a vanished freedom
消え去った自由の追悼に

is that
は~というものだ

it was lost
その自由は失われた

because
~なので

its possessors failed to
その自由の持ち主が~しなかったので

stretch forth a saving hand
救いの手を差し伸べなかった

while there was still time.
まだそうする時間があるのに

今度は「頭の中で」一行ずつ日本語に訳しながら…

For the saddest epitaph

which can be carved

in memory of a vanished freedom

is that

it was lost

because

its possessors failed to

stretch forth a saving hand

while there was still time.

次はいちいち日本語に訳さずに読んでみましょう。

For the saddest epitaph
which can be carved
in memory of a vanished freedom
is that
it was lost
because
its possessors failed to
stretch forth a saving hand
while there was still time.

では最後に日本語に訳さずにこの文章の情景を思い浮かべられるようになるまで繰り返し読んでみてください。目を閉じて暗唱できるようになったら完璧です。

For the saddest epitaph
which can be carved
in memory of a vanished freedom
is that
it was lost
because
its possessors failed to
stretch forth a saving hand
while there was still time.

Good job!
英語脳で読めましたね。今日も一歩、あなたはネイティブスピーカーに近づきました。おめでとう!

復習:日本語から英語を思い出してみましょう。

最も悲しい碑文として

刻まれうる

消え去った自由の追悼に

は~というものだ

その自由は失われた

~なので

その自由の持ち主が~しなかったので

救いの手を差し伸べなかった

まだそうする時間があるのに

今日のつぶやき

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2件のコメント

いつも大変お世話になります。
本日の記事に関して、どうも納得できないので、投稿します。
For the saddest epitaph which can be carved in memory of a vanished freedom is that it was lost because its possessors failed to stretch forth a saving hand while there was still time.
 この文の構成が、きちんと取れていないため、変な解説になっていると思います。
 一番大事な点は、文頭の For です。
 前置詞と解釈されて、参考のために他の方のブログを紹介されています。
 (そのブログは正しいことが書いてありました。)

しかし、この文の For は、前置詞ではなく、
「というわけは、というのは」を示す接続詞ではないですか?
前置詞と取ると、この文の主語は何ですか? Is の主語は?
接続詞の for と取れば、主語は epitaph で、動詞は Is で、that以下が補語となり、
普通に理解できます。

 なお、念のため、George Sutherland について色々調べたところ、
CONSTITUTING AMERICA というサイトで、
 Justice George Sutherland (1862-1942) – Constituting America
本人が書いたと思われる文を発見しましたので、転記しておきます。
 No one can read the long history which records the stern and often bloody struggles
 by which these cardinal rights [in the First Amendment] were secured, without
  realizing how necessary it is to preserve them against any infringement, however
  slight…. For the saddest epitaph which can be carved in memory of a vanished liberty
  is that it was lost because its possessors failed to stretch forth a saving hand while
  yet there was time.
前の文の理由を説明するために、For 以下で述べているのだと思います。
以上用件のみにて失礼します。

コメントありがとうございます。
原文の前後を読ませていただきました。
恥ずかしながら確認不足で、前後の文脈を読んでおらず意味がとれていなかったようです。
たしかに原文の文脈から、等位接続詞の for だとの解釈が一番しっくりくるようです。
※等位接続詞のfor は文頭では使われないということが頭にあったのですが、調べたところ、そういう場合もあるということが分かりました。
この場合もその例に該当するようです。
https://okwave.jp/qa/q9785778.html
https://toyama.repo.nii.ac.jp/?action=repository_uri&item_id=542&file_id=18&file_no=1

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